認知症は『知能が持続的に低下した状態』と定義され、主症状は記憶と認知、判断力の障害ですが、一方では周辺症状といわれる様々な精神症状や行動障害が出現します。
精神症状としては、抑うつ状態・幻覚・妄想状態・不安・心気状態などがあります。
こうした症状に対して、精神科的医療と集中的ケアを行う病棟です。
私たちは認知症の特性を理解して、
1. 日常生活動作の維持
2. ストレスの軽減
3. 寝たきり防止
を病棟の看護方針として掲げています。
当院は認知症の治療分野に対し積極的に取り組み、特に高齢者の認知症ケアにおいてはスタッフの関わりが大切です。認知症であっても様々な思いで日々の生活を過ごされています。私たちスタッフも一人の人間として、又人生の先輩として敬意を抱きながら、安心できる存在と認識されるように努力します。
共に過ごす場所で、時間や作業を共有する事で一日も早く安心できる仲間として受け入れられればと思っています。認知症治療病棟は、
妄想などの精神症状や、徘徊・不眠・夜間せん妄(夜中に大声を出す)などの行動障害がともなうために、自宅や施設での生活を維持するのが難しい高齢者
を対象としています。
上記の方々に対して、行動障害の軽減を図るため薬物療法を用い、日常生活動作の訓練を作業療法士や看護師との関わりのもと実施します。集中的な入院加療を行い、情緒の安定を図りながら、その方の残されている能力を賦活させ、生活環境を整えて行くことを目的としています。
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